~ ChiangRai Breeze ~

   タイ最北県チェンライの生活。 コンタイのだんなさんのこと・まったり営んでいる食堂のこと・自然に囲まれたおうちやチェンライでの日々、   おいしい食べ物、幸せな時間などをのんびり綴ります。

Dが語った "シーフーハーター"物語

いただきものの球根が育ち、元気にお花を咲かせました。

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お花の名前はわからないけど好み。

 

 

先日アップした動画内でだんなさんが教えてくれた、シーフー(4つの耳)ハーター(5つの目)のお話をちょっと。

 

昔チェンライのとあるところに住んでいた親子。

お父さんがあと少しの命という時。お父さんは息子に言いました。

「私が死んだら私の首を切り、その首を持ってこの方向へ向かい、私の頭が動かなくなった場所に家を建てて住みなさい」

と、ある方角を指さしました。

 

お父さんが亡くなった後、息子は言われた通りにお父さんの首を切って布に包み、言われた方向へ進んでいきました。

進む方角の先にはカオクワーイ山がありました。息子は進む方角を守りながら、その山を登り始めました。

 

山を登っている途中で、お父さんの首が急に動かなくなりました。息子がどう踏ん張っても、首はその場所から少しも動かないのです。

 

息子はその場所に小さな小屋を建て、その場所に住み始めました。

 

ある日、息子が森に食べ物を探しに行った時。森の中で小さな生き物を見つけました。

手のひらサイズのその生き物は5つの目と4つの耳を持っており、息子は小屋に連れて行きました。

寒いので焚き火をして暖をとりながら、その生き物に食べ物や水をあげてみるのですが、どれも全く口にしません。

 

するとその生き物はなんと、焚き火にあった燃えさかる炭をむしゃむしゃと食べてしまいました。

 

そして翌朝。その生き物がなんだか苦しそうにしています。

息子が心配そうにみていると、やがてその生き物のお尻から光るものが出てきました。

 

「なんだろう?」

息子が見てみると、それは金の塊でした。

 

 

息子は金塊をお金に変え、小屋があった場所に立派な家を建てました。

その生き物(シーフーハーター)と一緒に幸せに暮らしていましたが、街の人達の間ではある噂が。

 

「カオクワーイ山にとんでもなく立派な家ができたね」

「誰がどうやってあんな大きい家を建てたんだろう?」

 

そんな話はそのうち王様の耳にも届きました。

王様はその立派な家が気になって、兵隊を連れて息子が住む家に赴きました。

 

「君はどうしてこんなに大きくて立派な家を建てることができたのかい?」

王様が息子に聞くと、息子はシーフーハーターの話を全て王様に話しました。

驚いた王様は、息子のそばにいたシーフーハーターを捕まえようとしました。

シーフーハーターは逃げ回り、家を飛び出し、山の小さな洞窟に隠れてしまいました。

 

兵隊に捕まえるよう命令した王様でしたが、シーフーハーターは怖がって、小さな洞窟から出てきません。

「洞窟ごと壊してしまえ」

といきり立つ王様でしたが、洞窟はとても丈夫で硬く、何をもってしても全く壊れません。

 

やがて兵隊は力尽き、とうとう王様はシーフーハーターの捕獲を諦めることにしました。

シーフーハーターは洞窟に隠れたまま、二度と姿を表すことはありませんでした。

 

申し訳なく思った王様は、息子にお城で働いてくれるようお願いし、二人でカオクワーイ山にお寺を建てました。

 

おわり

 

注意ウィキペディアに載っているお話と、Dが話したお話とでは違う部分があります。

 

 

この話にはまだ続きがあるよと、Dが更に教えてくれた部分を足しました。

シーフーハーターはそんなに小さかったのねー。オブジェはどれも大きいので、同じサイズだと思ってました。

手のひらサイズのシーフーハーターならかわいいかも。